保育士の仕事&キャリア
2024.11.05 更新
保育園のヒヤリハット事例シリーズー④園内(室内)編
こども家庭庁の「教育・保育施設等におけるヒヤリ・ハット事例集」から実際に報告された保育園のヒヤリハット事例を紹介する「ヒヤリハット事例シリーズ」、前回は園内での外遊びにまつわるトラブル事例を紹介しました。
今回のヒヤリハット事例は園内(室内)編です。園の建物の中で起きてしまいがちなトラブルをチェックしてみましょう。
ケース①置き去り・閉じ込め
屋外から屋内に移動するシーンや、集団での移動を行う場面で園児が置き去りになってしまったり、トイレなどに閉じ込められてしまうといったケースです。
対策として、室内であっても移動後には人数確認を怠らず、トイレの扉の状態を確認することの徹底が考えられます。また、体調不良などで休んでいる児童などがいる場合は、他の職員にもそのことをしっかり伝え見守るようにしましょう。
ケース②抜け出し・集団からの離脱
次に、園児が目を離した隙に室内から屋外やトイレといった死角に抜け出したり、園外に出そうになってしまうケースです。
これらのヒヤリハットは、読み聞かせや制作などの保育士が他のことに集中するレクリエーションや、人の出入りが激しくなるお迎えの時間などに発生しやすくなります。読み聞かせなどに集中する場合も、常に要所要所で子供たちの様子を確認すること。できれば他の職員に見守りをしてもらうことが大切になります。
ケース③食物アレルギー
離乳食中期でまだ豚肉を試していない園児の離乳食に豚肉を入れてしまったケースもありました。
離乳食への豚肉の混入は、3人の調理員が離乳食を作る工程を分担して作業を行っていたことによる伝達ミスが原因でした。離乳食を準備する場合は、作業分担はなるべく避け、一人の調理員が責任を持って作り上げるようにしましょう。
ケース④けが
1歳児がトイレの便座にうまく座れず、そのまま尻もちをついて後頭部を打ってしまったケースです。
設備によるけがなどについてはトイレならば職員が必ずそばにつくこと。トイレや沐浴室内にどのような危険があるか職員の間でしっかりと点検や確認をし、子供たちに注意喚起や説明をすることが大切です。
まとめ
園内(室内)保育にまつわるヒヤリハット事例4選、いかがでしたか?屋内移動での見失いから、園児の抜け出しや脱走未遂、離乳食にまつわるアレルギー問題や、トイレなどの設備によるけがのリスクなど、ヒヤリとさせられる事例がありました。
「ヒヤリハット事例シリーズ」では、実際に報告された保育園でのヒヤリハット事例を紹介してきました。「あぶなかった…」という事例を学ぶことで大きな事故を防ぎ、より確実で安全な保育につなげることができます。
こども家庭庁の「教育・保育施設等におけるヒヤリ・ハット事例集」には他にもさまざまな事例が紹介されていますので、ぜひチェックしてみてください。
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