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保育士の仕事&キャリア

2024.11.26 更新

保育士のお仕事満足度アップ?保育士実態調査からみえる業務環境改善

東京都福祉局では、4~5年ごとに保育士実態調査を行っています。最新の令和4年(2022年)の調査結果と、平成30年(2018年)、平成25年(2013年)との比較をもとに保育士さんのお仕事環境がどのように変わってきたのかを見てみましょう。

東京都保育士実態調査とは

東京都の保育士登録者を対象に、インターネット(一部郵送回収)で実施され平成4年調査の有効回収数は18,239件でした。(有効回収率39.7%)

調査の目的は、現在保育園で働いている保育士さんの離職防止や資格を持っているのに保育士業務に就いていない潜在保育士の就職支援などで、就労や離職の実態調査を行っているものです。

平成30年・平成25年の過去調査との比較

保育士実態調査レポートの中には、過去の調査との比較・分析が掲載されています。保育士へのアンケート調査結果の変化からみえてくるのは、職場で改善して欲しいことが減り、満足度があがっている傾向です。

(241121保育士実態調査年度比較:メディアライブラリアップ済)

出展:令和4年度東京都保育士実態調査報告書 第Ⅳ章 H30、H25保育士実態調査との比較

改善を希望する項目にチェックをつけた保育士の割合は、平成30年の前回調査に比べて全ての項目で減少しています。

前回調査からは下がったものの、平成25年の調査と比べると不満を感じる保育士さんが多い項目は下記の通りです。

・給与・賞与等の改善
・職員数の増員
・事務・雑務の軽減
・職員間のコミュニケーション
・相談体制の充実
・責任範囲の縮小
・評価制度の見直し
・権限範囲の拡大

前々回から前回の調査では、ほとんどの項目で「改善希望」という結果となり、対策を進めているものの道半ばというところでしょうか。

ただ「事務・雑務の軽減」は、8.9ポイント減少して大きく改善したことが見て取れます。保育業務支援のためのシステム導入は、平成30年の45.7%に対し68.2%に増加し、保育現場でのIT化にともなって事務負担が軽減しているようです。

無理のないシフトとお休みの取りやすさアップ!

逆に、9年前の平成25年調査と比較しても改善希望が減った項目は下記の通りです。

・勤務シフトの改善
・未消化休暇(有給等)の改善
・研修機会の充実
・保育所や法人の保育理念や運営方針
・雇用の安定化

保育士として働くうえで気になる!という方の多い負担の少ないシフトや有給休暇のとりやすさですが、約75%の方が「不満はない」という状況のようです。

また、「やりがい」に通じる研修機会の充実や保育理念への共感がすすみ、雇用の安定化にも満足という結果は、保育園を運営する法人や経営者の努力を反映しているのではないでしょうか。

78.7%が「今後も保育士として働き続けたい」

改善して欲しい項目の調査結果には変化がありましたが、3回の調査でほぼ変わらないのが保育士としての就業継続の意向です。

平成25年は78.7%、平成30年は77.6%、令和4年は78.7%と現在保育園でのお仕事をしている方のほとんどが「保育士として働き続けたい」と考えています。

一方で、令和6年1月の保育士有効求人倍率は全国で3.54倍、東京都では3.86倍と全職種平均の1.35倍を大きく上回り人手不足が続いています。

人手不足を解消し、現在就労中の保育士に報いるさらなる保育の労働環境や待遇改善がさらにすすむことが期待されます。

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