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保育士の仕事&キャリア

2024.07.09 更新

保育士として知っておきたい法改正とその影響とは?配置基準の見直し編

2024年度から保育士の配置基準が76年ぶりに見直されました。変更のポイントは、保育士ひとりが担当する子どもの人数が減ることです。この法改正により、保育現場はどのように変わるのでしょうか。今回は保育士が知っておくべき配置基準の変更の概要をお伝えします。

2024年度の配置基準の変更点

保育士の配置基準では、保育士一人あたりが担当する子どもの数が定められています。人数は、子どもの年齢や施設の種類に応じて異なります。今回の法改正では5歳児と3歳児の保育士配置基準が変更になりました。

 

・5歳児の配置基準

従来、5歳児の保育士配置基準は「30人に1人」でしたが、2024年度からは「25人に1人」に変更されます。5歳児の担当保育士の仕事には、小学校へ提出する保育要録作成などがあります。担当する園児数の減少による、業務量軽減によって以前よりは余裕を持って保育にあたることができそうです。

 

・3歳児の配置基準

3歳児の配置基準は、「20人に1人」から「15人に1人」に変更される予定です。3歳児は発達段階に応じた手厚い保育が求められるため、子どもそれぞれに個別に向き合う時間が増えることが期待されます。

0歳児(保育士1人あたり3人まで)、1・2歳児(同6人まで)の配置基準に変更はありません。

なぜ、配置基準は見直されたの?

2023年4月に子ども家庭庁が設置され、少子化対策の一環として「こども未来戦略」が発表されました。2023年からの3年間の集中的な取組として「加速化プラン」が掲げられ、「幼児教育・保育の質の向上」施策のなかに、75年間見直しがなかった配置基準の改善が盛り込まれたものです。

 

現行の保育士の配置基準では、丁寧な保育の実現が厳しいという声は多くの保育現場から上がっていました。保育士不足の問題や、昨今の不適切な保育に関する事件などを鑑み、今回の配置基準の見直しがされたと考えられます。

 

新しい配置基準の導入は保育現場にさまざまな影響を与えることが予想されます。保育士の数が増加することで、子どもたちへのきめ細やかな対応が可能となる一方で、保育士の確保が課題となる地域も出てくるでしょう。

 

とくに、都市部や地方の一部地域では保育士の確保が難しい状況が続いています。このため、法改正に伴う経過措置として「当面の間は従前の基準により運営することも妨げない」とされています。これにより、新しい配置基準を満たせない場合でも、現行の基準での運営が認められることとなります。

 

経過措置はあるものの、保育士が安心して保育の仕事に取り組めるよう前進したといえます。ただし、保育施設によって新しい配置基準の実施状況は異なる場合もあるため、就職や転職を考えている保育士のみなさんは、この法改正をしっかりと理解し、1クラスあたりの保育士の数を確認するなど積極的な情報収集を心がけましょう。

 

続く処遇改善編では、保育士処遇改善加算について解説します。


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